ラベンダー
ストエカス系ラベンダー(フレンチラベンダー)
原産地:カナリア諸島 地中海沿岸 トルコなど
うさぎの耳のような花(苞葉)が特徴のラベンダー。
ラベンダーの中では、耐暑性があり、日本の夏にもへこたれません。
関西では全く問題なく冬越しします。
アングスティフォリア系ラベンダー(イングリッシュラベンダー)
原産地:地中海沿岸
北海道の富良野はラベンダーで有名ですが、この系統のラベンダーです。
北海道のイメージ通り寒さに強いラベンダーですが、高温多湿な日本の夏には不向きのため、
関西では夏にへこたれてしまう事が多いかなと思います。
長崎ラベンダー リトルマミー
同じ系統のラベンダーで」という名前で流注している品種は耐暑性のあるラベンダーです。
アーリーブルー
デンタータ系 ラベンダー
しっかりとした鋸歯のある緑葉が特徴。
耐暑性が強いので、関西の暑い夏にもへこたれません。
ラバンディン系 ラベンダー
アングスティフォリア系ラベンダーと原酒のスパイクラベンダーの交配種がベースとなる系統です。
アングスティフォリア系ラベンダーに比べて、耐暑性が強く、耐寒性もあります。
グロッソ
ラバンディン系といえばグロッソです。
プテロストエカス系ラベンダー
レースラベンダー
葉がレースのように細かな切れ込みがあります。
香りは弱く、美しい葉と花を楽しむ鑑賞用に向いています。
アレンジの材料やドライフラワー、寄せ植えの材料としても利用できます。
寒さには少し弱いですので、冬越しは厳しい感じです。
ラベンダーの剪定
ラベンダーはその色鮮やかな紫の花と心地よい香りで、多くの庭園愛好家から愛されています。しかし、美しいラベンダーを維持するためには、適切な剪定が欠かせません。ラベンダーの剪定は大きく二つのタイプがあり、それぞれに重要な役割があります。
開花後の剪定
開花期を終えたラベンダーは疲弊しています。ここで行う剪定は、夏の暑さを乗り越えるためのエネルギーを確保することが目的となります。この時期の剪定では、株の形状はあまり考慮せず、花の終わった茎を剪定します。
形状維持のための剪定
一方、ラベンダーの形状を整え、そのサイズを適切に管理するを目的に剪定することも重要です。最初の数年間、ラベンダーは毎年成長し、花の数も増えます。しかし、ある程度の時間が経つと、大きな株が必ずしも良いわけではないことに気づきます。株が大きくなるにつれて、花の茎が増えすぎて力が分散され、花のボリュームが減少します。
ラベンダーは、時間が経つと、老化した枝から新しい葉や枝が育ちにくくなるという特性も持っています。特に暖かい地域では、暑さや湿度が株の下部を占め、葉が枯れることがあります。また、古い枝が多い株は病気にかかりやすく、枝が腐る可能性もあります。
しかし、定期的に剪定を行うと、これらの問題を防ぐことができます。株の形状を整え、新しい枝の成長を促進し、老化を遅らせることが可能です。
剪定のタイミング
次に剪定を行う最適なタイミングについて説明します。形状維持の剪定では、一部の太い枝を切り落とすことも必要になります。このため、ラベンダーの成長が遅くなる秋から春にかけて行う
ことが基本となります。しかし、次のことも考慮に入れる必要があります。
品種による剪定のタイミング
ラベンダーにはさまざまな品種があり、それぞれ開花する時期が異なります。そのため、開花時期が近いと、花芽まで剪定してしまう可能性があります。開花時期が早いフレンチ系ラベンダーは秋に剪定することが望ましいです。イングリッシュ系やラバンディン系ラベンダーは春までに剪定を行うと良いでしょう。
地域や気候による剪定のタイミング
地域や気候によっても剪定の最適なタイミングは変わります。雪が降る地域では、雪による枝折れを防ぐため、降雪前に剪定を行います。一方、暖かい地域では、新芽が早く出るため、2月までに剪定を完了することが望ましいです。
地植えと鉢植えによる剪定のタイミング
また、ラベンダーの育て方によっても剪定のタイミングが変わります。地植えのラベンダーは環境の変化を直接受けますが、鉢植えのラベンダーは建物の影響を受けやすいです。そのため、剪定のタイミングを適切に決定するためには、ラベンダーの生育状況をよく観察することが重要です。
剪定の頻度
剪定の頻度も重要です。定植後の2年目や3年目から剪定を開始し、その後は可能な限り毎年行うことが良いでしょう。特に暑い地域では、放っておくとラベンダーが上に伸びすぎてしまいます。
しかし、剪定の頻度は環境によります。風が強い地域や水はけが良い斜面などでは、ラベンダーの衰えが緩やかなため、剪定の間隔をあけることも可能です。寒冷地では新芽が下部から出やすいため、数年おきに剪定をすることが可能です。