境界塀の話
境界は非常にデリケートなポイントです。境界に施工する構造物には、どういった種類のものがあるのかを整理してみました。
まず一つ目が、ブロック積+メッシュフェンスのパターンです。これは予算的に最低限度、隣と行き来できない塀を作るときによくあるケースです。利点としては予算が安くつく。欠点としては、目隠し要素が全くないことと、お庭のメイン部分や、道路側にこれをすると、ちょっと味気ない感じになってしまうことです。でも強度が弱いとかそんなことはないので、あまり人目につきにくい、家の左右隣りとの境界塀にされているケースが多いです。
メッシュフェンスはあまりに味気ないなぁ、というときによくやるのが、ブロック積+目隠しフェンスのパターンです。目隠しフェンスなので少しちゃんと遮られている感じがします。
ブロックの高さやフェンスの高さを上げてやることで、このように完全に目隠しにすることもできます。目隠しフェンスにはルーバータイプといって、目隠しをしながら風通しも確保できるタイプのものもあります。
フェンスやブロックにもかなりたくさんの種類があります。おうちに合った組み合わせを考えましょう。
今まではフェンスでしたが、こういうブロック塀を使ったパターンもあります。これもブロックの種類によってはかなり雰囲気の良いものになります。
ちなみに1.2mを超える高さの塀には3.4m以下ごとに控え壁を設置しなくてはなりません。これはブロックの倒壊事故を防ぐためのもので法律で定められています。
ブロック塀は塗装などが簡単にできるので、色々な自由な塀にすることもできます。
タイルや石貼りなども自由にできますし、中に水道を忍び込ませて、壁から水が出てくるようにしたりと、加工が非常にしやすいので外構設計の醍醐味と言えます。
また、板塀も個人的に好きでよくやるのですが、下から上まで統一した意匠になるので非常に美しいです。メインのお庭の部分のお隣との境界塀にすれば、植栽の背景となり庭を何百倍にもかっこよくしてくれます。
また植物好きには生垣もお勧めです。ただ、お隣との境界塀にすると枝の越境や落ち葉などのトラブルになりがちなので、事前に話し合いが必要です。前面道路部分の塀に使うことが多いです。
境界については周辺の方との関係性に関わる様々な問題が含まれています。外構設計者と事前にしっかりと打ち合わせをし、お隣様に工事説明を行うことで、そういった近隣トラブルも防ぐことができます。