照明計画
昨今のエクステリア業界では、照明による演出がかなり重要視されてきています。
照明を適切に配置することで、エクステリアのデザイン性のアップ、防犯性のアップをはかることができ、それが家全体の総合的な住み心地の良さへとつながっていきます。
防犯性能としては、単純に明るいと言うこともあるのですが、明るさセンサーの設置により在宅時間が分かりにくくなると言うこと、そして人感センサーにより夜間の侵入を防止することなどが挙げられます。
ここでは特に、照明による外構植栽の演出方法の一例をご紹介させていただければと思います。
アッパーライトで下から照らす
【弊社園内】
一番一般的に知られている演出方法ではないでしょうか。
樹高や木のボリュームにより適切な強さの照明を選んでやる必要があります。
あとは設置する位置もポイントになります。上の写真の様にそこまで密ではない樹木の場合、真下から照らしてやると樹木の枝葉が乱反射して樹木全体が美しく輝きます。
【弊社園内】
上の写真は日本庭園などで見る台杉ですが、こちらもアッパーライトが生きてきます。
【弊社園内】
ヤシの木のように直線的で上部で葉が広がっているような樹木は、真下から照らすと幻想的に浮かび上がるオブジェの様になります。
【弊社園内】
落葉樹全般的に枝葉が込み入らないので、真下からてらすと全体を美しく照らすことができます。
照明の適切な配置位置はプロでも難しいです。数m余裕のあるケーブルの照明をご提案し、最終の位置調整を、実際に光をあてながらできるようにさせて頂いております。
【弊社園内】
一方アカシアやオリーブ、針葉樹(コニファー)などは葉の密度が高いため、真下から照らしても一番下の層で光が止まってしまいます。そのため離れたところから照らすようにしましょう。コニファーは特にそうすると、1段1段がきれいに浮かび上がり非常に美しいです。
【弊社園内】
アガベなども樹種によっては横から照らしてやると効果的面なことがあります。
バーライトで照らす
バー型の細長い照明は壁面全体を照らすときに最適です。上記は杉板型枠RCの門柱ですが、他にもタイルや石貼りのように凹凸が強い門柱は照明を当てると非常に雰囲気が良くなります。
また、上記の写真の階段部分は、下に同じバーライトを仕込み照らすことでまたさらに雰囲気が良くなっています。
ダウンライトで上から照らす。月明かりの演出
【下記画像:撮影、デザイン設計:ricca landscape 施工、作庭:山中育樹園 ゲストハウスの庭】
建物の壁にスポットライトを取り付けることで、上からにはを照らすと、まるで月明かりに照らされているような、幻想的な雰囲気を演出することができます。これには建物設計段階から適切な場所に照明をつけられるように計画しておく必要があります。
門屋根にダウンライトを取り付けると、上記のように壁やアプローチを効果的に演出することができます
スポットライトと全方向拡散の足元灯で、樹木と空間を暖かく演出する
スポットライトで縦方向に高く樹木を照らしあげ、足元からふんわりと、小さな照明で空間を優しく照らすことで、全体が暖かな光で包まれたような空間演出をすることができます。
下の写真は左側がスポットライト+足元灯、右側は足元灯のみですが、背景に壁面があることで効果的に空間を照らしています。
デザイン格子の中に光を入れることで、隙間から光がこもれ出るような演出ができます。
核となる高木をスポットライトで照らし、足元に拡散光の照明を設置しています。
球形の連続照明で幻想的な空間を作る
【弊社:花のアトリエ正面】
休憩の証明は球形の連続照明は、たったひとつのセットで効果的に空間演出することができます。
遠近感も強調することができ、空間演出という意味では非常にやりやすい手法です。
この他にも色々な照明による演出方法があります。また随時増やしていきたいと思います。